陸軍きっての名門一家に生まれた二宮環は、窮屈な家を飛び出して新米探偵として活躍している。そんな環の元へ実家の父がお目付役としてよこしたのは、生真面目で融通の利かない書生・葛葉敦だった。口うるさい葛葉にうんざりしつつも、つい知恵を借りてしまう環。そんな二人三脚の探偵事務所へ、ある奇妙な依頼が舞い込んで──。
昭和五年。お嬢さま、大暴走。「東京フラッパーガール」
昭和五年。
伯爵令嬢・二宮環は自由な生活を夢見て家を飛び出し、女だてらに探偵事務所を開いているが、依頼といえば猫探しなどのつまらないものばかり。
そんなある日、カフェーの店長から「店の売上金を盗んで失踪した女給を探してほしい」と相談を受け、お目付役である書生の葛葉とともに調査に乗り出す。 やがて女給の行方をつかんだものの、手許にはすでに金はなかった。 彼女はなぜ金を盗んだのか? 大金はどこへ消えたのか? その背景には、誰もが予想できなかった陰謀が隠されていた──。
暗く不安な昭和初期の空気を、型破りなお嬢さま探偵が豪快に吹き飛ばす、軽快エンタテイメント! 『東京フラッパーガール』シリーズ第1巻。
昭和六年、十二月。葛葉敦は、新たな命を受けて東洋一の国際都市・上海に滞在していた。別れを告げぬまま環の元を去った彼は、心残りに胸を痛めつつも、目まぐるしく変わる情勢に日々忙殺されていた。
そんな彼の元へ、帝国陸軍の青年将校が中国人テロリストに襲われ負傷したとの情報が入る。駆けつけてみると、負傷した将校とは環の兄・孝徳であった。
孝徳を狙ったテロリストの正体。そして、敦の元にたびたび姿をあらわす謎の美女。
彼女の目的はいったい何なのか。テロに隠された驚愕の真実とは──。
ジャズと硝煙と阿片で混沌を極めた、一九三〇年代の魔都上海を舞台に、時代錯誤なオールドボーイが活躍する、『東京フラッパーガール』シリーズ第2巻
昭和五年、東京。
伯爵令嬢・二宮環は自由な生活を夢見て家を飛び出し、女だてらに探偵事務所を開いている。
実家から派遣されてきたお目付役・葛葉をしたがえ、探偵業務にいそしむ毎日だ。
ある日、浅草に遊びに来た環は、女学校時代の同級生・瞳子と出会い、相談を受ける。
「──わたくしは、買われた花嫁なの」
瞳子を悩ませる不可解な謎、真実を追う環に迫る不穏な影、その先にある真実とは──。
暗く不安な昭和初期の空気を、型破りなお嬢さま探偵が豪快に吹き飛ばす、軽快エンタテイメント!
『東京フラッパーガール』シリーズは、ここから始まる!
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「こんなじゃじゃ馬だなんて、聞いてなかったぞ」
「ぼくには、どこにも居場所がない」
「瞬間、目の前が深紅に染まった」
「あなたにシンパシイを感じているのよ」